私たちは日本を戦争に巻き込む安保3文書の閣議決定の撤回を要望する
2022年12月25日
戦争と医学医療研究会 世話人会
岸田内閣は12月16日に「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安全保障関連3文書(以下安保3文書)を閣議決定した。
安保3文書では「敵基地攻撃」=先制攻撃を認め日本から戦争を仕掛けるもので、明らかに憲法違反である。また国の未来と国民の命を左右する重大な問題を国会の議論も経ずに閣議決定で片づける手法は民主主義に反する蛮行である。そのための防衛費増額のために復興税やたばこ税の流用など筋の通らない税金の使い方や増税など国民の生活を破壊するものである。
なりふり構わぬやり方で日本を戦争に巻き込む手法は、満州事変から日中戦争、太平洋戦争へ続く15年戦争の始まりを想起させる。
「15年戦争と日本の医学医療研究会」とそれを継承した「戦争と医学医療研究会」は、多くの医師、医学者が15年戦争に取り込まれ積極的に戦争に協力した過去の過ちを解明することで未来の医学医療の在り方を模索することを目的として活動してきた。戦争の下では医学医療が人間の命も尊厳も守ることができないばかりでなく命や尊厳を破壊するものになったことを歴史は示している。
戦争への道を開く安保3文書の閣議決定を撤回することを強く要望するものである。