NO MORE 731 日本軍細菌戦部隊

2015/08/15

刊行書籍

 まえがき


 かつての戦争において、日本軍は、国際法にも違反する細菌戦・毒ガス戦を行うために、中国東北地方の哈爾浜(ハルビン)近郊に731部隊を配置して、3000人以上の中国人などを「マルタ」と呼んで「人体実験」「生体解剖」等に利用し、死に至らしめました。これには当時の大学医学部などの医学者・医師も加担していました。戦後、米国の「実験結果の隠蔽」「免責取引」により、731部隊に関与した医学者・医師たちの多くは罰せられることなく、医学界・医療界の要職などに就きました。


 本書は、これらの事実を、戦後70年の節目にあたり、改めて医学者・医師・科学史研究者などが問いただしたものです。「15 年戦争と日本の医学医療研究会」(2000 年 6 月設立)が『15 年戦 争と日本の医学医療研究会会誌』(2000 年秋から年 2 回刊)から選んだものを、一書に編集しました。


 医学者・医師たちの戦争犯罪を繰り返さないために、本書が役立てられることを願ってやみません。


2015年7月

西山勝夫(編集責任者、「15年戦争と日本の医学医療研究会」事務局長)


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