ロシアのウクライナ侵略を断固糾弾する 2022年戦争と医学医療研究会総会特別決議

2022/03/18

声明・決議・要請

2022年戦争と医学医療研究会総会特別決議
ロシアのウクライナ侵略を断固糾弾する

2022年3月13日
戦争と医学医療研究会

1.戦争と医学医療研究会(以下戦医研)は総会決議をもって、ロシアが2月24日に開始したウクライナ侵略を断固糾弾し、直ちに戦闘をやめ軍隊がウクライナから撤退することを強く求める。

2.ウクライナ侵略の理由についてロシアが一方的に「独立を承認」したウクライナ東部地域の「要請」をうけた「集団的自衛」のためとしているが、国際法上は全く根拠のない暴論であり到底認められるものではない。 

3.ロシアの武力侵攻は東部地域にとどまらず、全土に拡大している。これは国連憲章、国際法を踏みにじってウクライナの主権と領土を侵す侵略行為であり断固糾弾する。 

4.武力攻撃は学校、保育園、医療機関など非軍事施設に及んでおり、子どもを含む一般市民に多くの犠牲者、治療を受けられない患者も多数となっている。実態は残忍で非人道的な無差別攻撃であり直ちに停止することを強く求める。 

5.プーチン大統領はこの侵略行為にたいする国際的な批判に対し、核兵器で威嚇牽制している。 いったん使用されれば人類の滅亡にもなりうる核兵器は使用はもちろん、威嚇さえも許されない。怒りを込めて糾弾する。 

6.ロシア軍は3月4日、ウクライナ南部ザポロジエにある同国最大の原発関連施設を砲撃し一部破壊した。原子炉が制御不能になれば放射能による世界規模の大惨事になるものであり攻撃をただちに中止するよう強く求める。 

7、国連で生物・化学兵器の開発や使用可能性への言及があったが戦医研は会の趣旨、目的から生物化学兵器の研究、使用を絶対許さない。加えて根拠なしの使用可能性情報発信も許さない。 

8、ロシアの侵略の解決には平和的な方法を貫くことが重要である。ロシアのウクライナ侵略を口実とした軍備拡大競争や戦火の拡大は新たなより凄惨な戦争を招くもので、決して容認しない。

9、ロシアのウクライナ侵略に乗じて日本国内で憲法改定や核武装の発言が出ている。国際間の紛争は軍事、核兵器によっても解決しない、挑発や国民を煽るのは中止せよ。

10、戦争は一般市民、兵士も犠牲となり、破壊活動により医療や教育を受ける権利も奪われる。 直ちに戦争をやめさせ、さらに平和な世界を築くため全地球の力を結集し行動しよう。